167 「フィルムの準備と機材のまとめ方」 10月25日

新宿のヨドバシにフィルムを仕入れに行ってきました。
打ち合わせの際、言われた条件が大きく引き延ばせること。
そしてキレイに印刷できることでした。

まあデジタルでも引き延ばしは問題ないにせよ、安定した印刷品質においては
やはりまだポジの方が優れています。
手をかければデジタルも遜色はないのですが、印刷屋さんの経験上、
無難で、かつ後々、問題になりにくいのは、ポジの入校だと今のところ思います。
それに今回は動くものでもないですし、ポジでも大丈夫だろうというわけです。

シノゴのポジを50枚、ブローニー20本、35mm20本。ポラ10パック。
さっき大きなクーラーバッグにフィルムを入れてたら、それだけでパンパンになってしまいました。
これがデジタルのメディアだったら手のひらに乗るのにな、と思ってしまいます。
でもさすがにこれだけのフィルムがあると、壮観だし、なんかプロっていう感じがします。
って言うか、まあ、一応、プロなんですけど・・・。

バッグ売り場で腕を組み、電車や飛行機で動く際の機材のまとめ方を考える。
いちばんてっとり早いのは、当たり前のことだけど機材を少なくする・・・。
カメラは壊れないと信じて、スペアを持っていかない。
常に光が差し込むと信じて、ストロボも持ってかない。
そして光があるなら三脚も要らない、ということに気づく。
ストロボがなければメーターもフィルターも要らない。
って言うか、そもそも一眼レフなんて要るのかなぁ、と再考を始めてみるというのも手だ。
いや、そもそも、写真じゃなくて、絵でもいいんじゃないの、と根っこの部分から疑い始めてみる。

うほん。
ちょっと話が脱線したのでもとに戻します。
まあ、とはいえ、昔のように何でも撮るという仕事ならともかく、
一点に時間をかけてキメ撮りするような今のかたちでは、ズームよりも単焦点、
バンクよりもディフーザーとか、こだわる分、逆に荷物は増えてしまいます。
アシスタントという手もありますが、地方ロケに同行することは予算上、少ないですよね。
そんなわけでいつまでたっても、着地点が見つからない感じです。

でも以前書いたように、飛行機に飛び乗って、どんな遠くにでもすぐに行けるようなフットワークが手に入れられれば、
それはどんなに素敵なことだろうと思う。
荷物の少ない身軽な自由さと、クオリティを保つための大荷物による束縛を、てんびんにかける。
でもこれはホント、解決しない問いですね。
趣味や作品であれば、まあ、いいか、という話にはなるのでしょうけど、
仕事で「いやぁ、ボカァ、ストロボ、三脚、スペアカメラは持たない主義っすから」とは言えないしなぁ。
でも結局のところ、そんな答えのでない葛藤が面白いんでしょうけどね。

ひょっとすると2週間ほど書けないかもしれませんが、またよろしくお願いします。
チャオ。



163 「大道芸 in三茶」 10月23日

抜けのいいクリアーな空気が空に広がっていました。
日陰はひんやりとしているものの、日向を歩いていると少々、汗ばむような陽気です。

今週末は『三茶de世界大道芸』なる催し物が街全体で開かれておりました。
何週間も前から駅前では大道芸の旗が立てられ、ビラが配られるようなPRをしておりましたが、
正直、商店街が企画するようなしょぼい祭り程度にしか考えていませんでした。
ところがどっこい(ちょっと古めの表現だな・・)
幹線道路は他府県ナンバーの車で渋滞し、カーニバルと言っても差し支えないような、
そんな催し物が街中の至る所で開かれておりました。

ほとんどの道を歩行者天国にし、露店があらゆる場所にあふれかえって、
公園や駅前のパティオで世界中から集まった大道芸がパフォーマンスで人々を沸かせておりました。
フランス、イギリス、オランダ、韓国、中国雑伎芸術団、日本など、何十組ものパフォーマーたちに
おまけに広場には空中ブランコもありました(これは見逃してしまいましたが)
その腕前はさすがにプロフェッショナルで、引き込まれるものがありましたが、
それ以上にいろんな場所で輪になって見ている観客たちがみな温かな面持ちで、
そしてその芸を心から楽しもうとしていることに感心しました。
それゆえどんなこともすぐに笑えてしまえるような、漂う雰囲気もよく、
街のあちらこちらで大きな笑い声が絶えることなく響いていました。

緑道では「アート楽市」と名付けられた、作家ものの店が木陰の下に100軒ほど並び、
売る方も見る方も心地よい陽気に楽しげで、街全体に穏やかな緩い空気が流れていました。

三茶という場所柄、洗練しすぎない素朴さは残しながらも、
これほどしっかりとした企画を練り、人を集め、面白く見せるという手法は、ちょっとすごいと思いました。
片手間ではなく、本当の企画プロ集団か、よほどの情熱を持っている人たちの仕事か。
この手の層の厚さはさすがに東京という気がします。

商店街の企画だなんて言って、すいませんです・・・。
佃煮やとか、眼鏡やとかの親父が役所の会議室に集まって、「今は手品がはやってるけど、マギー司郎はよく見るし
ゼンジー北京なんてどうだろ。 タネ、仕掛け、ちょぼっとあるね、とか。うひひ」
そんな程度の想像を勝手にしておりました。
すんませんです・・・。







162 「秋空の芝公園と雨の新宿」 10月22日

昨日はコピーライターのDさんと目黒駅で待ち合わせ、芝公園のデザイン事務所へ。
東京タワーが秋晴れの空を背景に天高く、気持ち良さげに伸びています。

ある酒造メーカーのPR用の打ち合わせで、来週、京都の山崎に向かいます。
ここの事務所はCDジャケットやデザインのいいエディトリアルを抱えているので、
何かそのうち、いい仕事ができればなぁ、と思っています。
あとは縁頼みですね。

仕事が繋がるか、そうでないかは技量に依るものではなく、
そしてまた計画的にはかどるものでもないような気がします。
縁とちょっとしたタイミング。
だからいくら泣き叫んだところで、来ないものは来ないし、
逆に期待もしていなかったところから、突然、グッドな仕事が舞い込んだりします。
そんな感じではありますが、かと言って「すべてが必然」だとも思いません。
やはり「関係を作ろう」という気持ちは大事なのでしょうね。

家に帰って前日に撮影分のデータを作る。
深夜までやって、その後小説を読む。
ある長編にはまっていて、なんだか何をやっていても気になっているので、
最後まで読み切りたいと思っていたのだけど、外が明るくなりそうだったので、諦めました。
こういう長編は長い休暇の時でないと仕事に差し障りますね(笑

今日は雨の中、西新宿へ。
土曜だから空いているかな、と思っていたら山手通りは工事のおかげで、ひどい渋滞でした。
混んでなければ20分ほどで行けるのに、きっちり1時間かかりました。
おまけに切り抜き用のバック紙も忘れて、あわてて雨の新宿で画材屋を探すはめに。
こんなに寒くなったのにいつまで汗をかいてんだか(笑

でも少しずつ地理が明るくなるにつれ、リラックスできるようになったのが不思議です。
帰って来て、データを加工し、先ほど長編を読み終えました(ブイV






161 「機材と移動」 10月19日

一泊で大阪に帰っていました。
神戸、大阪でロケハン、そして京都での撮影のためです。
今回は何とか荷物をまとめて新幹線で行きました。

カメラマンにとって何よりも大変なことは、荷物が多いということです。
おまけに重くて、なのに丁寧に扱わなければなりません。
人に会うからそこそこコギレイにしていかなくちゃならないし、そんな服装で
大荷物をそっと運ぶというのは、かなり疲れることです。

移動でもっとも大変なのは、自宅から東京駅までですね。
新幹線の駅には必ずエスカレーターがあるし、車内に大荷物の人もそれほど少なくありません。
大阪の電車も時間さえ考えれば、まあ、乗れないということもない。
でも東京の私鉄の込み具合は強烈です。
山手線の内側に入ってしまえばいいのですが、とにかく三軒茶屋から池尻大橋、そして渋谷。
この区間さえクリヤーすれば、とは思うのですが、でもラッシュに機材を持って乗車するのは憂鬱です。
昨日も夜12時くらいの電車で帰宅しましたが、でも相変わらず混んでいましたね。

そんな経験を度々し、機材をどのようにまとめて、どうやって乗ればいいか、そんなことをぼんやり考えています。
電車だけではなく、飛行機の場合だってあるし、条件はいろいろです。
車での移動は楽ですが、でも交通機関をフルに使えば、日本中、どこにだって簡単に撮影に行けますし、
そんなことが気楽にできるようになれば、ずいぶんと楽しいだろうなぁ、と思ったりしています。

当然のことですが、荷物を小さくまとめることは大事です。
デジタルができてから、フィルターもメーターもフィルムも要らなくなって、ずいぶんと楽にはなりましたが、
仕事も年齢とともに、そこそこのクオリティを要求されるわけで、結局それに合わせて荷物はなかなか減りません。

でも仕事の起点を東京にした以上、離れた場所に交通機関を使って仕事で行くことは多くなるだろうし、
そんなわけで何とか荷物をコンパクトにし、楽に移動できるようなセットを考えています。
でもこれがなかなか難しいんですね・・。

なのに来週はまた京都で、その翌週は大阪です。
さしあたっては私鉄の中で揉まれます。
とほほ。




160 「モノサシ」 10月14日

さっき家を出たすぐそばの道に、ステッカーをたくさん貼ったかっこいい古いジャガーが停まっていて、
その持ち主らしい若い男の子がガードレールに座ってタバコを吸っていた。
ふと横顔を見るとドラゴンアッシュの降谷建志でした。

三軒茶屋のキャロットタワーの中にあるツタヤは、芸能人出没率が高い場所のひとつと言われています。
よく帽子を目深に被ったそれらしき人がいたりしますが、あまりじっと見るのも何なので、
それがいったい誰なのか、さっぱりとわかりません。
このツタヤはちょっとした体育館の広さぐらいの規模があって、休憩なしにすべてのラベルをチェックするのは
恐ろしく体力と根気がいることでしょうし、何度も行っている僕自身、まだここの全体像が掴めておりません。

最近、夜中に三茶の駅前に行って、ぶらぶらと歩いたりしています。
店の種類によってオープンに時間差があるので、新しい発見があったりするからです。
ネオンが灯りだす時間、目だつのはバーですね。
僕の知っているかぎり、カジュアルなものから蝶ネクタイをしたようなオーセンティックなものまで、
歩いて行ける範囲内に20件ほどはあるような気がします。
イタリアンは意外と少ないですが、ビストロは10件ほどありますし、
ラーメン屋はちょっと把握できないほどの数です。
いろいろとチャレンジすればいいのですが、東京は当たり外れが極端なので、
食に関してはどうしても、「食べたことのある、そこそこ美味いという場所」に行ってしまいます。
この外れ具合の空しさは、おいしいものが当たり前の関西の方々にはちょっとわかりにくいものだと思います。
おかげで店選びが慎重になりましたね。
看板メニューを熟読し、店内を覗き込み、排気口からの匂いを嗅ぎ、店から出てくる客の表情から満足度を読む。
まあ言わば五感をフルに活用し、これまでの経験値を全霊をかけて注ぎ込む感じ、とでも言いましょうか。
イギリス圏を旅行してんじゃないんだから・・・。

まあ、そんなわけで、街の規模の割に意外と喫茶店は少ないです(かなり強引な場面転換ですが・・)。
ドトールが3軒、スターバックスなどの外資系が多くて、いわゆる普通の喫茶店4、5軒あるくらいでしょうか。
人の多さの割に飲める場所が少ないので、なかなか喫茶店に入るのも難しかったのですが、とうとう発見しました。
店の名をシャノワールと言い、シャガールとルノワールを合体させたような変な店名ですが、
壁にかかっている絵はどちらでもないという、ちょっと得体の知れないちゃちさ加減が素敵です。
入り口のショウケースには派手なパフェのニセモノが並んでいたりと、かなり道頓堀チックで悪くないですし、
コーヒーも一杯290円で500円が相場な東京において、この価格はかなり良心的と言えましょう。

でも何よりも驚いたのが地下にあるこの店が恐ろしく広いということでした。
人が一人しか歩けない細い階段の下に、軽く200人くらいは座れそうな空間が広がっているのです。
地下世界に広がる巨大なファミレスのような喫茶店です。
夜だったせいか客もまばらで、どう考えても、あんな目だたない看板を出している地下の喫茶店が
こんなのって何だかおかしい、と夢のように思えましたが、でもやっぱり現実なのでした。
これはおそらくこんな感じだろう、というモノサシがこれまでとはちょっと違うのでしょうね。

歩いて家に帰る途中、24時間営業っぽいディスカウントショップに立ち寄りました。
チャチな店だと思っていたのですが意外に商品が充実していて、写真コーナーのカメラの数も
値段もちょっとしたカメラ屋と変わらないほど、魅力的なものでした。
デジ一眼どころか、普通の一眼もあって、何か、突然壊れても歩いて買いに来ればいいか、と思いました・・・。
とても便利なのだけれど、ちょっと不思議。
モノサシも買い替えた方がいいかも・・・。


159 「粉ものとお笑い」 10月5日

先週末、急な用事があって新幹線に飛び乗り、帰阪しました。

住む場所が変わると当然のことながら、関西で当たり前のようにあった何かがなく、
同時にこれまでなかった新しい様々な文化を受け入れることになります。
好む好まざるに関係なく、新しい土地に来たのだから違う文化を受け入れるのは当然のことです。
ただ関西にあって、こっちで見当たらないものは、探せば何とかなるかもしれない、という可能性のようなものがあるので、
それに関してはアンテナを張っていますし、あわよくば手に入れることができるのでは、と思っています。
具体的にそれは何かと言うと「粉もの」と「お笑い」です・・・。

正直言うと僕は別に粉ものなんて好きではなかったし、お笑いも面白ければ笑うけどね・・なんてくらいのものでした。
でも育って来た環境が僕に与え続けて来た影響は、かなりのものだったのですね。
自分の中のある部分が枯渇してしまうような、そしてそれを満たそうと自分の心が欲しているようでした。

ですが僕の知っているかぎり、東京の粉ものはもんじゃ焼きやいくつかを除いては、それはたいそうひどい代物でした。
かなり温厚な性格の僕ではありますが、それでも机を叩いて、ふざけんじゃねぇ!と叫びたくなる気持ちを押さえたものでした。
パスタなのにニンニクが入ってないとか、和食なのにダシって何?みたいな、見かけは同じだけど、
決定的な何かが抜け落ちている感じがします。
でも簡単に言えば愛がないんですよね。
それをおいしいと感じて出しているとしたなら、ちょっとおかしい。

お笑いはDVDを買ったりしています。
幸運なことに最近はお笑いのDVDがたくさん売られていますからね。
でも昨日から関西の朝の番組が東京でも放送されることになりました。
関西に住んでいる人は、ふうん程度の関心事かもしれませんが、これはかなり嬉しい。

先日の帰阪で新幹線が新大阪駅に着くや、あるお好み焼き屋に飛び込みました。
もう勢いは「一番高いもん持ってこーい、金ならいくらでも出すぜ」みたいな感じです。
でも味はと言うと、うーん、既製品っぽい味・・・。
これは新幹線の駅という場所柄のものなのだろうか。
ちょっと期待しすぎたのかな・・・。

今度帰ったら、たこ焼きは阿倍野で、いや、たこせんもいいなぁ。
お好み焼きはミズノとフサヤで、それから吉本新喜劇に行こ。

めちゃめちゃ観光客やん・・・。

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