121 「上京2」 5月28日


昨日、東京から帰ってまいりました。
日記を書かなきゃと思っていたのだけど、もう数種類の請求書がリミットを向かえているので、速達で発送する。
スタジオのソファーをM君に引き取りに来てもらい、ばらした棚などは再利用ができそうなので、ギャラリーに運ぶ。
初めはこの箱にはコレ、あの箱にはアレ、なんて丁寧に梱包していたのだけど、
もういつものごとく、最後はそこらにあるものを片っ端から放り込んでいく。
どうしていつも間に合わないのだろう・・。

月末は朝から晩まで仕事が入っているので、とにかく明日のうちに引っ越しを終えなくては。
スタジオにある荷物の量を見渡しては、ちょっぴり焦る。

今回、東京ではたくさんの人々に会ってもらい、みなさん暖かく迎え入れてくださりました。
ブックを見て貰ってるときも真剣にダメだししてくれる。
でも救われるのはその言葉に愛を感じるということだ。
本当に僕のことを考えて、言葉を発してくれているのが伝わって来る。
とにかく初めは何でもやりなさいと皆が口を揃えて言う。

ブックについて言われたことは、もうみんな本当にバラバラなんだけど(笑、
とりあえず箇条書きに。

見開き写真が真ん中で切れてるのが気になる。
この写真の何がいいの(笑
人の表情がいいね。
この写真はいらないよ。
何かが足りないね。
スキがない。
あなたは写真が上手です。
きれいなだけじゃダメだよ。
もっと引っかかりたい。
100人の人と会いなさい。
構成し直した方がいいね。
あなたは人柄がいい。
あなたは運の強い人なの?
人を大切にしなさい。
人との繋がりを大事にしなさい。

もっとたくさんあったけど、だいたいそんな感じだ。
こんなことを全部聞いていたら、分裂症になってしまう(笑。
同じ写真でも人によって感想は様々なのだ。

みんなが共通して言うことは、もっと分かりやすいものに、ということ。
「だいたい○○は○○なんだから、コレじゃわかんないよ」とか。
「最近の○○はほんと○○だからね。もうあきれちゃう」とか。
まったく分からないと思うけど、これから東京で仕事を探す僕には、危険過ぎて書けない(笑。

出発前、友人の編集者に電話したら、違う編集部に異動したとのこと。
そこはとてもいい雑誌を作っているし、その男性誌の名前を知らない人はたぶん、そんなにいない。
見たことはなくても名前くらいは知っているはずだ。

喫茶店で貰った彼の名刺には「編集長」と書かれてあった。
「もう俺たちもそんな年になったということだよ」と笑う。

編集部で写真を見てもらう。
いくつかの感想を聞いた後、なるほどと思うことを彼は言う。
「もう少し仕事のものを入れた方がいいね。仕事は時間に制約があるけど、作品はどれほど時間がかかっているか、分からないし。
たとえ写真が小さくても、その大きさの中に撮り手がどれほどこだわりを見せているのかが見えるしね。
それと何ページにか渡るような特集を撮っていれば、それも入れる。
そこからはカメラマンの構成力が読めるし。
それに経験のない若い編集者は、他誌であっても印刷物だと安心するんだよ。
おかしな話だけど、その方が始めやすいって。
それと初めはどんな仕事も断っちゃダメ。
そこから何に繋がるか、わかんないからさ」
そんな感じでした。

みんな、親身になって考えてくれます。
いい人たちだし、とても素敵です。
それと今回、感動したのはスタジオや事務所の格好良さです。
窓の風景や、光の溢れる空間、建物の作りのオシャレさや、さりげなく置いてあるモノのセンスの良さ。
それらがこれ見よがしにあるのではなく、当たり前に、素直に収まっているところがすごい。
それを相手に伝えたところで、僕が一体何に感動しているのか、理解してもらえないくらい、皆にとっては普通のことなのだ。
もちろん一線で活躍している人ばかりだけど、そりゃ、いいモノ作れるよなぁ、と思う。
でもあれは感動したなぁ。
頑張ればあんな空間が持てるんだ、と思ったらやる気が出てきた。
まず建築物として、あんなものがあることがすごい。
やっぱり需要があるんだなぁ。

でもまず僕がすべきことは「ありさんマークの引っ越し社」のダンボールに
スタジオの荷物を詰めることだ(結局はこの終わり方か。とほほ)。







120 「コスモポリタン」 5月23日



引っ越しが片付いたのか、そうでないのか、さっぱりと分からない気持ち。
でもモノが多いなりにすっきり感がでてきたので、きっと少なくなったのだろうと思う。

扉に貼っていた白板をめくり、パーテーションを分解し、セキュリティーの為に付けていた窓の目隠し板を取り外す。
見えなかったところが見えるようになったので、ちょっと違った空間みたいで新鮮。
残すところ後一週間です。

今日、友達のカメラマンがスタジオ道具を貰いに来てくれてて、僕に言う。
「スタジオ、出るの寂しくないですか」
「まったくないね」と僕。
ある程度、センチメンタルな気持ちになるのだろう、と思っていたけれど、
不思議なほどすっきりとしている。
上京するということは関西との関わりを断つ、と言うわけではなく、
ネットワークを全土に広げることなんだろうと最近、気が付いた。
東京を起点に世界中のどこにだって、活動の場所を広げられる。
いわば無国籍化。
仕事においてはコスモポリタンになれる土地なのだろう、と思う。
地球を行ったり来たり。
それから考えれば、大阪、東京間なんて隣街のようなものです。

ま、偉そうな話はさておき。
明日から東京なのにまだ何もしていない。
請求書も書けていない。
たぶんちょっとくらい遅れても大丈夫だろう・・・。









119 「巨匠ADと3か月後の自分」 5月21日


やらなくちゃいけないことが多過ぎる(涙
用を済ませたら、また新しいものが発生する。
まずスタジオの引っ越し。
あんなに処分したにもかかわらず、すごい荷物になりそう。
なんせスタジオだからガランとしてるし、荷物なんてありそうに見えないんだけど。
意外とあるんだなぁ、これが。
よっぽど収納の仕方がうまかったのだ、と自画自賛(涙。

一旦、大荷物を持って自宅に戻るつもりですが、でも引っ越しまでは2週間ほどあるし、
その間にもたくさん仕事はあるわけで、パソコン等の簡易作業デスクは必要になってくる。
自宅の引っ越し準備も平行してあるし、考えるだけでちょっぴり憂鬱。

来週は上京して2人のADと会うことになっている。
業界では巨匠クラスの2人なので、打ちのめされて涙ながらに帰ってくる可能性、大です(笑
ただなかなか会ってもらえない2人を、紹介してくれた人たちに感謝だし、
仕事になる、ならないは別にして、写真を見てもらって話を聞けるのは貴重な時間です。
持つべきものは友人ですね。
今回、上京するにあたり、こちらからは何も言ってないのに
知り合いを紹介するよ、と自ら言って下さった方がたくさんいた、ということ。
ほんと、ありがたいです。


一年後の自分どころか、3か月先のことですら、まったくわかりません。
どうなってるんだろう。
何をしてるのかなぁ。
貯金が尽きる前までには、何とか軌道に乗らないとなぁ。
まあ、考えてもしょうがないし、収まるところに収まるのだろうと思います。

でも差しあたって考えるべきことは、引っ越し準備とデータ処理、そして請求書です。
僕の日記には請求書という言葉がよく登場するなあぁ。
「表現」なんていう言葉よりも多いんじゃないかなぁ。
そんなことでいいのかなぁ。






118 「勇気」 5月17日


来週、また上京します。
仕事の都合上、一泊ほどしかできない予定だったのだけど、
たくさん仕事が流れて(こんなことでいいのか・・)数日間、滞在できることになった。
まずは家の契約を結びに不動産屋へと赴く。
そして家具の配置のこともあるし、できるだけ寸法を正確に測っておきたかったのだ。
大きな家ではないので、どこに何を置くかをしっかりと決めておかないと、後から移動させるのは結構大変だと思う。

それ以外はできるだけ、人に会えればと考えています。
親しい編集者や、そしてまた彼らに新しい人を紹介してもらう。
いわば編集者ジュズつなぎ。
そしてやってみたかった仕事を抱えている、アートディレクターに会うこと。
友人は仕事をくれるだろうけど、新しい仕事はどう開拓できるか、わかりません。
ただそのADが使う写真は、僕の撮っているものとテイストが似ているので、
まったく的外れということはない気がします。
ただタイミングと縁なんだろうと思う。

自らの意志で人にブックを見てもらうのは何年振りだろうか。
知らない人に連絡して、会ってもらうというのはちょっとした思い切りがいるし、
できることなら、避けて通りたい。
10年以上前、不安な気持ちと出来損ないのブックを抱えて、東京を徘徊した。
高層ビルが威圧的で、そんな風景は僕を動揺させたし、ナーバスにした。
あの時の気持ちを思い出すと、ちょっぴり胸が痛くなる。

でも世の中には不思議な縁というものがあって、そんな僕に仕事を与えてくれる奇特な人もいたし、
僕には身分不相応な仕事が舞い込んだりした。
でもそれは、いい写真が撮れるから、というわけではない。
ただタイミングと縁。
それとちょっとした勇気が僕に仕事を与えてくれたのだと思う。

知らない人に会うというのはパワーがいる。
でも自分を生かしてくれる人は、きっとどこかにいるのだろう。
自分を信じる気持ちと客観的な目線。
そしてささやかな勇気を持つことはとても大切なことだと思う。






117 「三軒茶屋の物件」 5月13日


東京の家探しから帰ってまいりました。
もう、スーパー疲れました。
何しろ不動産屋さんと、電車、バスで物件を探しに行くのだから。
大阪ならあり得ない。
時間がかかるから、たくさん見れないのだ。
車では回れないほど渋滞が多いし、道も複雑なのだろう。
みんな「この辺なんですけどぉ」と地図を片手に迷っていたし。

おそらく何千件という物件を上京前、ネットで検索したにもかかわらず、
やはり現地に行くと見たこともないのが、たくさん出てくる。
でも上記の理由ですべての物件を見に行くわけには行かないから、できるだけ絞る。
物件情報に書かれているコピーを読みとるのだ。
日当たり良好/閑静な住宅街/緑多し/道幅広し/駅近、などのコピーの裏を読む。
つまりすべてではないにしろ、都内中心部で「日当たり良好」と書かれていなければ、おそらく家と隣接している可能性が高く、
「閑静な住宅街」と書かれていなければ、閑静ではないケースがほとんどだ。
そうやってとにかく自分のイメージと沿わない物件を外していく。
そして厳選したものを見にいくのだ。

ずっと一戸建てを探していたものの、結局、決めたのはマンションだった。
本来ならもっと高い物件のはずが、連休の売れ時期を逃して一気に値段を下げたというのが、決め手のひとつ。
世田谷、三軒茶屋の打ちっぱなしのマンション。
渋谷まで車で10分、各駅停車で4分、急行で2分。
駅からも近く、なのに閑静で、家のすぐ横を「緑道」という緑に囲まれた小道が続いている。
マンションの裏側には公園があって、巨大なマロニエみたいな木々群を眺めていると、ちょっぴりパリにいるような気分になれる。
建物はメゾネットタイプのコンクリート2階建てで、日照権の都合上、南側がいちばん低くなっている。
僕の家はその南部分なので、北側は他の家と隣接しているものの、三方は道路と小道、そして庭だけで上には家がない。
気分的には一戸建て感覚だと思う。
あの値段では申し分がないと思うのだが、難点は少し狭いと言うことだ。
数値的には70平米を越えているので、広いはずなのだけど、何しろ階段がある。
敷地の3分の1が階段で、5メートルくらいの吹き抜けになっている。
何もそんなに立派な階段じゃなくても・・と思う。
まあでも、そういう部分に惹かれたのだから、しょうがないか。
でも思った以上に、いい物件を見つけることができたと思っています。

今回は一度だけ、自分のブックを見せに行くことができました。
カメラマンのマネージメント会社で(いわゆる派遣のようなものか。有名カメラマンもたくさん所属している)、
その業界では最も有名なところのひとつ。
本来はファッションカメラマンが中心なので、僕のようなスタイルのものにはあまり当てはまらないのだけど、
たまたま友人がそこの代表を知っていて、紹介してもらった。
とにかくいろんな人に会って、写真を見てもらいたいのだ。
神宮前の事務所でその方は僕を暖かく、招き入れてくれた。
おそらく僕よりも年上だろうと思うのだけど、男っぽくて、何だかかっこ良かった。

結論から話すと僕の写真をマネージメントすることは難しいということだ。
丁寧に写真を見た後に少し考え込んで、こう話してくれた。
「もう十分に完成されています。強くストレートだし、とても丁寧な気がします。
この写真は広告で生かすべきですね。正直言うとウチはそんなに広告が強くないんです。エディトリアルが多い。
でも人もモノもこんなに撮れるんだなぁ。ただ器用貧乏にならないようにして下さい。
もう少し方向性をはっきりと決めた方がいいのかも知れません。」
またちょっと考え込む。
「東京でゼロから始めるのは大変ですよ。
いろんなことがあります。でもね、たぶん大丈夫。
これなら、川田さんなら大丈夫だと思う」
写真を見ながら、そう言って頷いてくれた。

「何か分からないことがあれば、いつでも連絡下さい」
そう言って、優しく微笑みながら送り出してくれた。

青山通りの並木を見上げながら、頑張らなきゃなぁ、と思う反面、もっとリラックスしてやろうとも思えました。
引っ越し後は東京の仕事を中心にしていこうと考えていましたが、
でも初めは大阪の人に甘えることになるけど、地元と東京を行ったり来たりするのもいいか、という気がします。
これからゆっくりとたくさんの人と会い、僕の写真を気に入ってくれるアートディレクターと出逢うところから、
本当の「東京」の意味が始まるのだと思う。

日記だから基本的に僕が日々感じたことを書くしかないのだけれど、
大阪から東京に移り住んだカメラマンが、何を感じ、どうやって仕事を繋いでいったかをリアルに書ければ、と思っています。
かっこいいことも恥ずかしいこともさらけ出すことで、この先、上京するであろう人たちの
スタディケースになればと考えています。

まだまだやらなきゃいけないことは山ほどあるけれど、
でも今までなら「東京に行く予定です」ぐらいだったものが、
現実的に、そしてしっかりと動き始めた気がします。



 

116  「会社」 5月8日


とりあえず明日から東京へ家探しに行って来ます。
すぐに「コレだ」というものに出逢えるのか。
それともいつまでたってもいい物件が見つからないとか。
まったくどうなることか、さっぱりわかりませんが、まあ、でも楽しみです。

このスタジオを使うのも、もう実質20日ほどです。
3年間いました。
当初はそんなものを借りて本当にやっていけるのか、という不安は多々ありましたが、何とかやって来れました。
スタジオでの撮影はそれほどなかったものの、事務所代わりやパソコンの作業スペース、
そして何よりも写真について深く考える時間を持てたことが、かえがたい財産になったように思います。
「東京に行く」と決断したのもこの場所だし、集中して考える時間を持つことは、
とても貴重なのだと、この場所は僕に教えてくれた気がします。
例えばもし僕が船長だったとして、漠然と大海原を航海するのではなく、
海図を広げ、少し先の未来を見据えて自分が向かうべき場所を決めた。
それができたのが、このスタジオでした。

すぐにではないけれど、でもできるだけ早く、東京に事務所を借りるつもりでいます。
その理由はまず何と言っても楽しいこと。
まあ男にとっては基地のようなものですから。
それと、この地でやって行くんだ、という決意表明でもあり、
そして将来、会社を持つための足がかり、という意味が実はいちばん大きい。
このことをHPで伝えるのは初めてだと思いますが、ずっと昔から考えてきたことで、
今回の東京行きのきっかけと言っていいかもしれません。

僕が作ろうと思っているのはプロのクリエイティブ集団。
フォトグラファー、デザイナー、レタッチャー、アートディレクター(僕もやりたい)
などを抱えた組織です。
会社でひとつの仕事を仕上げてもいいし、個々が外部の優れたクリエーターと仕事をしてもいい。
いいものはすべて受け入れる、風通しのいい、自由な社風にできるのが理想です。
そしてそこで育ったスタッフはどんどん独立して、いいものを作り、
新しいスタッフたちの刺激になればと思っています。
仕事の内容までは分かりませんが、広告、エディトリアル、そして予算の許すかぎり、アートには携わりたいと考えています。
でもたぶん毎日、怒鳴っているんだろうなぁ。
「おんどりゃー、何やっとんじゃ、いくら予算があると思っとんねん!ええかげんにせえよっ、このボケなすっ!」
いや、東京だった。
「君ぃ、何をやっているんだね。予算は決まってるんだよ。わかってるかい?(ボケなすって・・・)」
うーむ。何だか、もひとつ説得力に欠けるなぁ。

まあともかく、僕もまだまだこれからだけど、この作ろうとしている組織は
社会が僕に与えてくれたものに対してのお礼還元的な意味合いが強いです。
きっとぜんぜん潤わない、単に人を育てるための会社。
でも充実した、楽しい毎日なんだろうな、と思う。










115 「距離」 5月4日


昨日の深夜、NHKの報道番組を見ていた。
尼崎の脱線についてのプログラムで、今回の事故について検証するものではなく、
大切な人を亡くした遺族のその後、現在の悲しみをひとりずつ、丁寧に取り上げていくものだった。
涙を流しながら、その責任を強く問う人、寂しい笑顔で生前の思い出をとつとつと語る人。
心境や表現方法は様々だった。

母親を亡くした息子が何十メートルか先にある事故現場に向けて、手をあわせる光景。
それを至近距離で取り囲む報道陣たち。
何とか事故現場の視界を遮らないように、報道陣は立っているものの、
その光景はちょっと異様に思えた。
彼らの撮影に仕方に、遺族へのデリカシーが感じられなかったからだ。

事件を伝えることはとても大切なことだと思う。
世の人にそれを広く訴えること。
それは報道の使命でもあると思う。
だが多くの番組が流している映像が、事故の悲惨さを伝えるためなのか、それとも視聴者の興味を満たすためなのか、
その境い目が僕にはわからなかった。
友人に何人かの新聞記者がいるし、報道側にいる彼らの正義や使命感もよく理解しているつもりでいる。
もちろん僕もそのテレビを見ていたわけだから、偉そうに言える立場ではないけれど、
撮影するにしても、あの距離は近過ぎたと思う。
遺族を思いやる気持ちがあるとするなら、あの報道側の姿勢はちょっとないんじゃないか、という気がしたのだ。

遺族の痛みは到底わからないけれど、
僕がもし大事な人を亡くしたら、やはり事故現場に行かないわけにはいかないし、
命日には必ずそこで手をあわせることになるのだろう。
その場所で、あれほど多くの報道陣に取り囲まれることを、僕は心地よく受け入れるだろうか。
そんな環境の中で、亡くなった大切な誰かを心から想い偲ぶことはできるのだろうか。

もちろん同じような業界ですから、手ぶらでは帰れない、ということもよくわかります。
ただあの距離感は僕に考えさせる何かを、突き付けたような気がしました。







114 「サヨナラパーティ」 5月2日


朝からブック用写真のセレクト。
膨大なデータの中からイメージに沿った写真をチョイスし、ファイルに合わせて加工する。
下準備をしていたせいか、思った以上にはかどる。
でもまだまだ続くのだけど。
あんまり意識はしていなかったけど、振り返ってみるとものすごい数の写真を撮っていたみたいだ。
やっぱり蓄積ってすごいっす。

話は変わりますが、幸運なことにどの検索サイトでも僕の名前はトップに出てきます。
つまりこのHPのタイトルである「太陽のコトノハ」がいちばん上に来るわけです。
ですがそのトップの座を奪われるという事件が発生してしまいした。
その相手とは、このHPのコンテンツなんですけど。
2番目の画面に出てくる、内容が書いてあって、フィルムが写っているアレです。
つまりタイトルを飛ばして、コンテンツを「お気に入り」に登録している人がたくさんいるということです。
こんな状態でいいのかなぁ。
僕的には別に構わないのだけど、こんなものなのですか、ゴトウさん(ちなみに僕のHPの先生-http://www.bambookoji.com/)

まあ、そんな問題はさておき、明後日は東さんちでパーティです。
何のパーティかというと、たぶん僕のサヨナラパーティだと思う(ひょっとして他にも誰かが?)
おそらく僕のサヨナラパーティだとして、その会に関西を代表するカメラマン方たちが
時間を割いて集まってくれるのは、光栄だし、とても嬉しい。

みんなの時間を調整して、会をアテンドしてくれているのは岡島さんだ。
こんなことを書いて申し訳なく思いますが、正直言って、岡島さんはそんなキャラではなかった。
それなのにこのパーティの提案から、調整まで、そのすべてを仕切って下さったことを
とても嬉しく思いますし、ちょっぴり感動しました。
今から楽しみです。



 

113 「連休明けとブック」 5月1日


GWに入っても、何かとやらなければならないことが、たくさんあってゆっくりできてない。
今日は休み明けに納品のデータ処理や、プリント、パッキングなどがいくつかあって、
でもまだ時間があるかぁ、と仕事を放り出し、ネットで東京の不動産サーフィン。
東京でマンションを探すとなると、あまりにも数が多過ぎてかえって大変です。
その点、僕の場合は一軒家に絞っているので物件が少ない分、探しやすい。

以前も大阪で一軒家を探したことがあるけど、図面を見たイメージに沿った物件はひとつもなかった。
建て増しを繰り返した香港のアパートみたいだったり、
南向きでさんさんと輝く太陽をイメージしていたのに、ベランダから触れる距離に隣の家があったり(ずっと日陰)、
とにかくまったく住む気の起こらない家ばかりなのだ(だから空いているのだろうけど)。
あるところは一階部分に駐車場付きだったのだけど、前の道も細いし、電柱は乱立しているし、
どう考えても物理的に車なんて収まりそうもない。
全開で細道をかっ飛ばし、サイドブレーキでスピンターン!
テイルから駐車場にスポッと入る、とか。
まあ、曲芸じゃあるまいし・・・。

それに引き替え、東京は面白そうな物件が多い。
画家がアトリエにしていた洋館であるとか、お手伝いさんが住んでいたのであろう、離れがある邸宅とか。
住みたいというよりも、ちょっと、とにかく一度見せて、と言いたくなるような面白物件がたくさん出てくる。
吉本ばななが仕事部屋に使っていた一軒家もあったなぁ。
本人がその部屋について、たくさん語って、次の住居人を募集していた。
文化の違いもあるし、街のキャパシティも巨大な分、掘り起こせばいくらでも魅力的な物件は見つかりそうだ。
でも何と出逢えるかは縁だし、こればっかりはわからないですね。
以外とフツーのマンションに住んでたりして(あり得なくもない)。

家を探しに行くのは連休明けで、5月の後半くらいにポートフォリオを持って営業に行く予定をしていたものの、
引っ越しの6月半ばまでまんべんなく仕事が埋まっていることに、昨日気付く(気付くの遅過ぎ・・)。
日帰りでいくのはもったいないし、でも僕は誰かに来いって言われているわけでもないから、
言うなれば失業して行くわけだし、 営業はきちんとして行かなきゃならないのだけど・・時間が・・・。
最悪、日帰りで通うしかないなぁ。
ただ家を探しに行く連休明けの上京で、時間があれば、誰かに会って頂こうかと思っています。
とにかくできるだけ長く東京に滞在できるよう、調整しようと思っています。
そんなわけで中断していたブック作りをこの連休中にやらなきゃいけなくなった。
ブックは2冊。
これまでやってきた仕事をきちんと見てもらうもの。
先方が抱えている仕事と照らし合わせて、僕に発注する価値があるのかを判断してもらう実践的なブック。
もうひとつは素の僕を投影させた創造的なもの。
言うなれば、僕がこれからやって行きたい仕事の方向性を示したものだ。

どのような人に出会い、どのように評価されるのか。
僕のカメラマン人生をリセットし、上京するわけだから、正直かなりの不安はあるものの、
でもその不安を遥かに越えた希望が僕を高揚させている。
チャレンジ気分が何だか冒険ぽくって、 わくわくする。

でもまずは、ここにあるデータを片付けるところからだな・・・・(泣。

 

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