330 「現実的思考」 9月21日

昨日は早朝から新丸ビルで撮影でした。
神戸から出店している知り合いの方の店だったのですが、
偶然、シェフが上京していて、久しぶりの再会でした。
まさか僕が来るとはつゆ知らず、目をまんまるにして驚いておられた様子です・・・。

いい意味で東京で暮らすことの緊張感は薄くなりました。
ここは自分にとってアウェイではなくホームである、 と思わせるのは、
友人がたくさんできた、ということが大きいと思います。

もちろんその多くは仕事仲間で、僕が言うのはおこがましいですが、
お互いが信頼しあえる友人たちだと思っています。
単純に知り合い、ということではなくて、相手の悪い所も知り、
でもそれ以上に好い所も知っている、という関係に近いかもしれません。

まあ、良い所しかない、という人なんていませんからね。
合わない人に合わせるほどの苦痛はないですし、少し極端かもしれませんが、
合うと思う人には目一杯向き合って、大切にするということでいいのだと思っています。
もしくは合わない人には、無理に合わせない。
僕は基本的にこのスタンスです。

昔はいろいろと気を使うことも多かったですが、
今は自分らしく振舞える環境をと思っています。


上京したのは一昨年の6月ですから、はや3年目を迎えております。
ああ、なんとかやっていけるかもという感触を持ったのは、ここ最近かもしれません。

東京で仕事ができることはとても楽しいことですが、同時に大変なこともたくさんあります。
その振幅の両極が開き過ぎているのでしょうか。
叫びたくなるような喜びがあれば、世界で2番目に憂鬱かもしれない・・・と思うこともあります。
関西時代も一喜一憂はあったにせよ、その振幅は緩やかだったような気がします。

しかしながらどちらにせよ、生きるということは大変なことです。
この試練をクリヤーした先に、神様は何を与えてくれるのか・・・。
そんな愚痴すらこぼしたくなる時もあります。

どんな生き方をしても、多くの場合、あらゆる種類の困難を避けることはできない気がしています。
そのタイミングが違うだけで、何かしらの厄介ごとは必ず訪れるのでしょうね。

どうせ大変なら好きなことをしてみよう、という気持ちは今も変わりません。


僕にとってこの2年間はハードデイズでした。
まあ、それなりに大変だろうとは思っていましたが・・・。
嵐の海を木の葉みたいな船で漂流していた気分です。

言葉の通じる外国のような街で、生計を立てていくのは思った以上にきついことです。
でもそれを乗り越えていかないと手に入れられないものが、あるのでしょうね。

ただその大変さは自分のいろんなものを削ぎ落としていきます。
たぶんそれは適応とか、順応とか呼ばれるものなのかもしれません。

僕達の仕事において、思い入れを持つことはとても大切なことだと思います。
思い入れとはたぶん被写体に対しての愛情なのでしょうか。
その気持ちは良い写真を撮るための多くの難題をクリアーしてくれます。
写真家にとってコアであるものは、機材でも技術でもなく、愛なのでしょうね。
見る人の深いところに届けるために、それは欠かせないと僕は考えています。

ただ愛があれば、それですべてなのか、というとそうでもない気がします。
それは最も大切なことですが、それだけを声高に主張してしまうと理想論に聞こえてしまいます。

僕達が同時に持っていなければいけないのは、おそらく現実的な思考です。
それは人との関係であったり、説得であったり、振る舞いであったり、
写真と直接関係はありませんが、でも写真を撮るために必要な事柄だったりします。

写真が優れていたら、職業としてやっていけるわけではなくて、
撮るという行為自体は、その体系のあるひとつの部分に過ぎないと僕は考えています。

たとえば他の人よりも優れている。
一生懸命にやっている。
熱い志をもっている。

これらは良い写真を撮るという意味において大切なファクターではありますが、
イコール職業写真家でやっていける、ということではありません。

理想は大事です。
ただそれ以上に理想のかたちに持っていくためにはどうするべきか。
それを実現させる現実的な思考を合わせ持つことが大事だと僕は常々考えています。

もちろん僕もまだまだ至らないところばかりですが、
とりあえずそんなことを思っていたりします。

長くなりました。

週末から関西入りです。
帰りは月初めになると思います。

チャオ!













329 「夏のスナップ」 9月16日

写真の整理をしていたら、夏のスナップが出てきました。
あの忙しかったときですね。
会津若松での車窓です。



上の写真はトロッコ列車がとまる駅舎です。
この列車はなかなか面白かったです。

窓がないむき出しの車両で、フェリーのデッキにいるみたいに風がすごいです。
トンネルに入ると涼しくて気持ちがいいのですが、音がものすごく、
かなり野蛮なところが、実は好きだったりします。

これは旭川行きの飛行機からですね。
最後部の窓辺にしがみついて、ずっと撮っていたらスチュワーデスに笑われました。
その写真が見たいというので、プロの技を見せつけて驚かせてやりました。
えへんえへん、かしこ。

富良野の食堂前でいろんなものが売っていました。
これはメロン、一山1000円です。
2つでも3つでも1000円です。

なんだかよく分かりませんが、そんな感じなのです・・・。
まあ、どっちでもいいのでしょうね。

これは静岡だったと記憶しています。
これもトロッコですが、見たこともないくらい小さいです。
中で両手を広げれば、指先が付きそうなくらい。
ちょっとした巨人気分が味わえます・・・。
ガオー。

中国から帰ってきて、軽井沢に行く準備ですね。
このケースの中に三脚もスタンドもすべて入っています。
持ち上げたらヒジが抜けそうになりますよ。
これホント・・・。

重いですが、カバン一個で動けるのは、意外と楽です。
軽いのをたくさん持つ、というやり方もありますが、取り回しの良さはこちらかなぁ、と思います。
ちなみに大きすぎるので、飛行機の手荷物にはできません。

手前の黒い巻き物はウェーハーのバンクです。
もちろんこれも収まります。
しかしながらこのバンクは素晴らしくいいですね。

ただ組み立てるのにめっぽう時間がかかります。
グリッドを付けるまでに軽く5分はかかりますでしょうか。
たぶん僕のようにバタバタのロケで使う機材じゃないのでしょうね。

スタジオで優雅にアールグレイで口を潤しながら、
かつ口笛でビバルディでも奏で、組み立てるような機材なのかもしれません。
なのに僕は、ハアハア言いながら、ちょっ、ちょっとお待ち下さいとダーダー汗を流すのでした・・・。
あーあ。

昨日はいい天気でした。
帰りに緑道でドングリを拾い、近くの円山公園でひと休みです。
この本を読み返すのはいったい何回目になるでしょうか・・・。

公園の木は大きいです。
住宅街の中にあるローカルな公園ですが、
楽しげに遊ぶ人の声が家まで聞こえてきます。

マンションの敷地にある柿の木です。
枝が大きく張り出しているので、緑道に半分ほど落下します。
それを馬の「しんのすけ」がもしゃもしゃと食べます。

しんのすけがずっとベランダから離れないなぁと思っていたら、
柿が好物でいつまでも食べているのでした。
「辰之輔」で検索できます。


しんのすけはマンション暮しです。
エレベーターに乗るしんのすけを想像すると笑ってしまいます。
普通、馬は立って寝ると思うのですが、しんのすけは横になります。
たぶん馬だと思ってないのでしょうね・・・。

ではまた。





328 「帰郷/2007/秋」 9月12日


ある企業のコンセプトブックを撮り降ろすことになりました。
これはとても楽しみにしています。

季節ごとの風景も入るため、来春の桜までが撮影期間という、かなりのロングタームです。
CMでもよく見かける風景ですので、知っている方も多いかもしれません。
そのうち詳しく書けたらと思っています。

そんなわけで今月中旬から関西入りです。
久し振りですねー。
京都で一週間、撮影した後、大阪でビーツギャラリーに寄り、神戸でまた撮影。
その後、車でゆっくりと帰ってきます。
久しぶりの帰郷なので、なんとか自由時間が取れればとコソコソ企んでいます。

あーどこに行きたいかなぁ。
とりあえず粉物は食べましょう。
もちろんとびっきりうまいやつ。

古い喫茶店も行きたいなぁ。
関西は昔ながらの味わいのある喫茶店が多いですからね。
この旅はまた写真付きで書ければと思っています。


故郷は生まれ育った街ですから、当然懐かしくもあり、
いい思い出も、苦い経験も、たくさんあります。
もちろん東京においてもそれはあるのですが、
故郷ほど、複雑に、バラエティに富んだものではありません。

上京するということは、これまでをリセットする、もしくは章が変わったということですから、
そこに昔を懐かしむほどの時間の深さはありません。
ですが故郷は親も兄弟も友人もそれにまつわる、いろんな思い出がたくさん詰まってるわけですから、
普段は閉じている扉を開けて、その中にあるものを緩やかに刺激するような感覚が時にあります。

帰郷する度に街の風景は変わり、そして善し悪しは別にして僕自身も変わっていきます。
上京した頃のお互いの関係ではなく、少しずつ何かが薄れていくような感触があります。
そのことを感じた時、人は街に属しているんだなぁ、と思いました。

ではまた。









327 「仁義なき駐車場争奪戦」 9月8日

まだ終わっていないものがたくさんありますが、やっと先が見えてきた感じです。
ちょっとサボりましょう。

昨日は渋谷で撮影だったのですが、台風通過後ということもあり、
タクシー捕まらないとか、混雑が嫌だったので、早めに自分の車で向かいました。
しかしながら、現場につくとほとんど駐車場がないエリア・・・。
小さなタイムズは常に満車、と表示されています。
しょうがないのでそのブロックをグルグルと回ることにします。

とりあえず駐車場が空くタイミングを狙い、ゆっくりと5周ほど周回を重ねます。
すると明らかに僕と同じように、駐車場を狙う車が何台か、その周回に加わります。
負けるわけにはいきません・・・。

ですが時間も少なくなり、駐車場が空く気配もないので、
エリアをひとつ大きく回ることにします。
車が出てくるのを狙って、ゲート前で待つ車も多数ありますが、
僕はそんな後ろ向きなことはしません・・・。
前に進むのみです・・ハマチのように・・。

もう時間もヤバくなりかけた頃、空車の看板を発見!
アクセル全開!
しかーし!2台前の車がそちらに曲がる!
やられたっ!と思ったら、素通り!
ラッキー!とそちらに曲がりかけたころ、なんと前の車がその駐車場に・・・。
トホホ。

しかしながらなんと反対側に空車の文字が!
バックしようと振り返ると、どけどけとばかりに車の集団がこちらにやってきます。
やばい、あれをふさがないと!とホイールスピンさせながら、無理矢理前に入り込む。
車の競技ライセンス、取ってて良かったと思う瞬間・・・・。

なかばドリフトさせるようにその駐車場に突っ込んで、空きスペースを探しますが、なぜかありません。
サインが壊れているか、駐車場業者が数を間違えているかです・・・。

どうしようかと思っていた矢先、営業らしき二ーチャンが徒歩で駐車場に入ってきました。
ひょっとして、と思っていると料金の清算を始めました。
ラッキー!
僕はバックし、その車が出られるよう道を作って待っていると、
空車の看板に誘われて、シロナガスくじらのような巨大なベンツが入ってきました・・・。
僕の前を通過されると場所が取られてしまう。
ここは譲れないと、ギヤを入れるとホイールスピンさせながら、ベンツの前に入り込む。
さながらマッドマックスのメルギブソンのようです・・・。
テールトゥノーズの戦い・・・。

二ーチャン、申し訳ない、と思うくらいギリギリお互いの車を交し、
無事、駐車スペースをゲットしたのでした・・・。
ふぅ・・。

そんなわけで、この話の教訓は渋谷へはタクシーで行きましょう、ということでした・・・。

じゃあ、また。

See you !











326  「エクスキューズと雨のドライブ」 9月5日

長らく書いていませんでしたね。
すいません。

ちょっと次の仕事の波がやってきて、リラックスして書けずにいます。
8月の記録的なビッグウェーブからしたら、たいしたことはないのですが、しばらくお時間下さい。

しかしながら今日はおそろしい雨でしたね。
弾丸のような雨の中、なんとか車までたどり着き、リアゲートを開けて機材と雨宿りです。
雨がすごすぎて、運転席に向かえません・・・。
そこで5分ほど、肩をすぼめて耐え忍びます・・・。

首都高で帰る予定でしたが、雨の事故だと動かないので、一般道を走ります。
外苑前から青山通りでのんびりと自宅へ。

雨の日のドライブは悪くないですよね。
車だったら濡れないし、好きな曲も聴けるし、エアコンは付いてるし・・・。
最高っす。

じゃあ、また。

 

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