714 「ヒマラヤ ネパール」 5月20日



香港に到着。
乗り換え待ちに空港でコーヒーを飲みます。

青い山のコーヒー。
ふふ、いいでしょう。

エスプレシソのコーヒー・・・。
まあ・・分かりにくいですよね。

言いたいことは理解できますし、問題ないと思います。



コロンヒア・・。
よく見れば・・という程度であって、これも大丈夫。

え、スイス人はコーヒーを混ぜる・・・。

なんだか、すでにセンテンスなんですけど・・・。

さすが中国圏。
期待を裏切りません。



ダッカを経て、深夜に首都カトマンズへ。
翌日、国内線で山間の町、ポカラに移動します。

ドメスティックの空港ですが、ほとんど労働者の職安のようです。
おい、ガタイの良い兄ちゃん、今日、うちの現場に来いよ、と声がかかりそう・・。

白シャツの兄ちゃんは、僕たちを見ると自ら荷物を運び、指定席を取ってくれました。
親切な空港職員だなぁ、と思っていたら、チケットと引き換えにカネを寄越せと。
つまり彼は職員でもなんでもなく、コネで空港内に入って来て、手間賃を稼いでいるようです。

編集Mさん、しょうがないので1ドル50(現地の価値で3、4千円)を渡します、しかし男は5ドル寄越せと。
しかしMさん、1ドルで十分です!とピシリ。
男前なのでした・・・。



カトマンズ→ポカラ。
ブッダエアー。
そんな名前でいいのか・・・。



ポカラの町。
ここでまた一泊です。

もちろん都会ではないですが、ホテルやレストラン、
お土産物屋もたくさんあります。

文明を感じられる最後の町だとはつゆ知らず、
すごい田舎だな、とボケたことを言ったり言わなかったり・・・、どっちだ。



ポカラ→ジョムソン。
パイロットはTシャツ、ジーンズにテニスシューズ。
まだ日本のバス運転手の方がフォーマルです。
扉はありません。

細い谷の間を右に左にすり抜けて行きます。
アクロバチックなフライトですから、スニーカーの方が良いのかもしれません。

頭上の荷物入れもなくて、カメラバッグを膝の上に置いて、離陸!
たぶん、誰かが座ってなくても飛ぶんだろうな、と思います。
ほんまいい加減です。


ポカラ、ジョムソン間のフライトは朝だけで、
その理由は朝11時から強烈な風が谷に吹き始めるからです。
ほとんど風の谷のナウシカですよね・・・。



ジョムソン、メインストリート。
空港前、一番の繁華街です。



後々、お世話になるインド製マヒンドラのジープ。
デザインは悪くありません。

乗り心地は最悪ですが・・・。



ここで届け出を出したり、入山料を払ったり。
ちなみにエヴェレストの場合、最低250万円からだそうです。
ルートによって違うらしい。



ガレキの道をエッチラオッチラ歩き続けます。
天気は良いのですが、山脈は雲がかかって見えません。



ヤク(たぶん)を移動させています。
この後は街道がシカのようなウンチだらけです・・・。

冗談ではなく、足の踏み場がありません。
もう踏みながら歩くしかありません。
絶望的です。

でもジモティは当たり前のように、踏みながら歩いているのですよね。
草しか食べていないとはいえ、ビブラムソールがウンチで埋まっているのを見ると
キゼツしそうになります・・・。

男カワダマサヒロ、男泣きです。



背中に機材のバックパック。
胸には高倍率ズームをつけた1DS。

体にピッタリ固定されていますし、撮りたい時はすぐに取り出せる。
このセレクトは正解でした。

あまりにも楽でちょっとクセになりそうです。



新品だったのに・・・。

ですが終わってみれば、靴に投資していて良かった。
足首をガチガチに固定していたから良かったものの、
ローカットだったら、捻挫するか、崖から転げ落ちていたでしょうね・・・。
いや、マジで・・・。



セブンイレブン・・・のニセモノですね。
訴えられますよ。

青い服の人はマウンテンガイドのチンリーさんです。
エヴェレストに近いシェルパ村の出身。
なに覗いてんですか。

ネパールは珍しくIモードが使えないので、PCのメールチェックはできません。
おまけにこのジョムソンはドコモが圏外に。

男カワダ、通信手段が絶たれました。
恐るべし、ヒマラヤのふもと・・・。



部屋には当然テレビもなければ、電話もありません。
音の鳴るものがまったくなくて、谷の強風がピューピュー聞こえてきます。
飛んで来た砂や小石がパラパラと音をたてます。

部屋の中でも寒くて、ダウンにフリースで過ごしました。



でもヨーロッパ人はキャンプサイトで楽し気にテントを張っています。
翌朝、Tシャツ姿で遊んでいる姿を見た時はホント、バ・・あ、いや、すごいなぁと・・。

僕は頭痛などの高山病の症状が。
寝ていても呼吸の苦しさに起きてしまうのですよ。

疲れているから、コテンと眠れるのですが、
息が出来なくて目を覚ます。
どれだけ深呼吸してもずっと苦しい。

横向いたり、下向いたりして呼吸が楽なポジションを探したり。
そんなことをしている間に朝がやってきました。
あーあ。



翌朝、目が覚めればニルギリが。
7061m。



疲労蓄積中の筆者。
まだ色が白かった頃です。

機材を前後に抱え、パンツは伸び伸び素材です。
あまりに楽チンでこの手の素材は病み付きになりそう。



なんか山が見えています。
名前は忘れてしまいました。

おおっー、と声をあげてしまうようなスケール感です。
あんなところに人は登るんだから、信じられません。



今日の移動はジープ。
手前が旅の間、愛用していたダッフルバッグです。

ジープはフェンスのない崖の道を
右に左に車体を大きく揺らしながら進んで行きます。

ドライバーの若い兄ちゃんがツルッとハンドルを滑らそうものなら、
僕たちは100mほど崖を転がり落ちて、即死でしょう。

とりあえずベルトをしようと、シートベルトをモゾモゾ探しますが、
付いていない・・・。
くそー、インド製め。

もう開き直って、風景を眺めます・・・。

何とか山間部を抜けると所々でヒッチハイクが。
ガイドのチンリーさんは構うなと言うものの、ドライバーは気が良いのか、
もしくはそれが普通なのか、いつも車を止めてあげます。

ヒッチハイクの二人をドア枠に掴まらせ、
豪快に車体を揺らしながら、進んで行きます。

岩の崖に体が挟まれそうになったり、ツルリと手を滑らせれば、
半端なケガでは済まない感じです。
僕ならどんなに時間がかかっても歩きますね・・・。


早朝のジープのシーンをアップしました。
実際の雰囲気はこの20倍くらい激しく揺れています。
この道はまだ滑らかな方です。
目一杯体を固定したつもりですが・・・。

つたない映像ですがどうぞ。
http://www.youtube.com/watch?v=HB3-v_naUM0



この旅、4つめの宿。
ジープで2時間ちょっと。
もうオシリが痛いです・・・。

何かお店に買いに行きたいなぁ・・と思ったら、
おそらく6時間ほど歩けばお店に辿り着けると思います。

朝6時に出れば、夕食までには帰って来られるでしょう・・的、僻地です。
こんな不便があっていいのでしょうか・・・。

でも今回の旅では最も清潔なホテルでした。
湯たんぽの心遣いも嬉しかったです。


Mさんに高山病のクスリをもらい、眠りにつきます。
すると夜中じゅう、一時間おきくらいにトイレです。
いや、ホント、冗談抜きで。
なんか、自分が壊れてしまったのか、と思いました。

寝不足にも関わらず、鏡を見ると顔が夕べとは別人のようにスッキリ。
メチャメチャむくんでいたようです。

この時から調子を取り戻しました・・というか
旅はすでに後半に入りつつありましたが・・・。

よしこい!



なんだかジュラシックパークみたいですね・・。
夕方になって雲が割れ、白い山が姿を現し始めました。
あれはもしや・・・。



ダウラギリ!
世界第7位、8167mです。

デカイ・・・。
壁ですね。
男カワダ、首が痛い・・・。

ニルギリ。
川を遡って行けばジョムソン。

写真には映っていませんが、右側にはアンナプルナの頂が見えました。
今、登山家の栗城史多さんが登っていましたが、今回は体調不良で断念されたようです。

生死に関わりますからね。
調子が良くなったら、また挑戦して下さい!
http://kurikiyama.jp/annapurna.html




Mさんご提供。
逆さニルギリを激写する筆者。

ネパールのミネラルウォーターは大きく、1リットルなのですよね。
どこで手に入れられるか分からず、不安だったので、
多い時は左右に2リットル。

スペースシャトルのようです・・・。



山岳民族の村で。

ネパールは不思議なことに、普通の民家の中に食事処のようなものがあります。
外からはまったく分からなくて、ガイドのチンリーさんの後をついて行くと、
民家の中でチャイに似たネパールティーを飲ませて貰ったり・・・・。

初めは勝手に民家に入り、人に頼み込んで、お茶を出して貰っているもんだと思っていましたが、
食器棚には必要以上にお皿やカップが並べられているし、ああ、これは店なんだと・・・。

ただ旅行者が入ることは難しいと思います。
入っても良いと思いますが、たぶん入る勇気はないでしょう。
見た目は家畜のニワトリが飛び交う、山岳民族の家ですからね・・・。

そのあたりはネパール人ガイドの強みなのかもしれません。



その食事処で昼間っから、男性がビールを飲んでいます。
あなたのその男らしいハナ、凛々しい腕の組み方、
ひょっとして・・・・。



キング カズではないですか・・・!



何だか分かりませんが
ちょっと幸せな気持ちになります。

いったいなんだろう。
気になる・・。



気になる・・・。



気になる・・・。



カトマンズ、国内線の到着口、アンド荷物もここに並びます。
首都ですからね。
日本なら羽田です・・・。

壁がない〜♩



エベレスト。
8848m。

天気が不安定な季節ですが、
気持ち良く晴れてくれました。

子供の頃、世界一高い山と、地図帳に赤いボールペンで印を付けた記憶があります。
まさか自分の目でエベレストが見られる日が来るとは・・・。
あれがその山か・・と思うと感無量です。



カトマンズ市内です。
クルマ、バイク、人、クラクション、砂塵。

あまりにもガチャガチャしていて、歩くだけでグッタリです。
この喧噪なら山でヤクのウンチでも踏んでいる方がマシです。

Mさんはウンチと山岳民族の夢でうなされたらしいです。
あれは衝撃でしたからね。
痛いほど分かります・・・。



ナガルコットというヒマラヤ山脈を見渡せる、
山間(山しかないんだけど)の村へ移動。

ホコリ地獄です。
目に入るのは当たり前で、口の中がジャリジャリします。



稲だか、麦だかを道に並べて、クルマに敷かせて脱穀だか、なんかしています。

まだこの高さはかわいい方で、いちばん高かったのは5、60センチありました。
ほとんど壁で、おいおい、それは踏めないだろう・・と
ドライバーも慌ててハンドルを切ったり、切らなかったり・・どっちだ。

これ東京の青山通りでやったら、タイホですよ。
日本人からしたら、メチャメチャやん、と思いますが、
まったく普通の日常のようです・・・。



ほとんどチャウチャウですよね。
こんなのがたくさん走ってて、渋滞に拍車をかけます。



テレビだか、なんかのロケをやっていました。

ロケバスです。
良いところに連れて行ってくれそう。
すべて手書きでした。



ナガルコットの宿。
こう見ると素敵ですね。

たしかに風景は素晴らしいです、が田舎過ぎてやることがない・・。

ジョムソンにリンスインシャンプーを忘れてきて、
石鹸でアタマも洗い流します。

ネパールにはシャンプーというものが売っていなくて、
たぶんすべて石鹸で済ますのでしょう。

その石鹸はビターなスパイス臭がしていて、
自分の臭いがどんどんインド人化しているのが分かりました・・・(涙




朝の通勤風景。



で、オマケに停電です。
カトマンズは一日に12時間停電です。

初めは突発的な停電だと思っていましたが、
そういう計画なようです。
早く言ってよ・・・。

パーフェクトな暗闇ですからね。
携帯電話で灯りをともすために、慌てて手探りで探します。
ほとんどメガネを落としたノビ太状態です。
メガネメガネ・・・。

テレビもなく、パソコンもなく、電話も圏外、頑張って本を読むものの、目が疲れる。
そうだ、こんな時こそ、じっくり考え事だ!と思い巡らせますが、
急に何かを考えられるわけでもなく、疲れ果てて気がついたら寝てる・・みたいな感じです。
あーあ。



空港に向け、出発です。

Mさんのジュラルミンスーツケースはいつもトランクに入れてくれるのに、
僕のはいつもゴムバンドで縛られます。
差別だ。

そんな感じでしたが旅も終わりです。
いろんな外国に行きましたが、今回はいちばんヘヴィだったかもしれません。

もう少し通信と交通のインフラを整備した方が、より良くなるのではないのでしょうか。
ものすごく不便なんですけど、でも圧倒的な山の風景は
そんな煩わしさを吹き飛ばしてくれる魅力があります。

ただ体力は要ります。
修行に近いですよね。

神々しい山を見ていると
人々が心の寄りどころにした理由が分かるような気がします。

世界にはまだまだすごい風景がたくさんあるのでしょうね。
良いものを見せてもらいました。



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