740 「夜の新宿3丁目」 9月23日


S誠さんとお会いしました。
週刊文春でも連載されているあの方です。

場所は新宿のSさんが経営している居酒屋。
丁寧に作られた、とても感じの良いお店です。

ライトを組んでいるとSさん、どうも、と一人でふらり登場。
Tシャツに下駄・・・。

下駄でどこから来たんだろう、としばし考える。
車は無理だし、電車・・・(汗

それにしても色が黒い。
もう普通の人の黒さじゃないですね。
登山家とか、そういった冒険家が持っているような黒さです。



撮影を終え、みんなでテーブルを囲んでビール。
まさかSさんとこうやって時間を過ごす時がくるとは、
とちょっと感動ですよね。

スタッフの誰かに本を読んだことがあるの、と聞かれ、
アドバードを読んだことがありますと答えました。

20代の半ばだったと思うのですが、
いろんなことに凹んでいた時期があって、
その時にアドバードという小説には
ずいぶんと勇気づけられました。

Sさんは「あー嬉しいねー、
あれは苦労して書いたんだ」と。




夜の撮影だったので、入って来るお客さんが
うわぁ、Sさんだという驚きの表情で通り過ぎて行きます。

有名タレントを偶然見た、という表情ではなくて、
思いがけない人と出逢えた、という興奮が伝わってきます。

油断していると他のお客さんが握手を求めてきそうな勢いです。
人気というのはこういうものなんだ
、と思いました。


 

 

 

 

739 「写真を撮る上で考えていること」 9月18日


雑誌「Pen」から写真の学校という号が出ています。

写真を職業にしている側からすれば
もう少し突っ込んで読みたいなぁ、と思ったりもしますが、
入門用と考えればかなり高度な内容なのでしょうね。

駆け出しの人、もしくは写真で生きていこうと
志した人にとっては、新鮮なことが書かれていたり、
もしくは何らかのヒントになることがあるのかもしれません。

僕が共感できたのは写真集を手がけるADの方の話でした。
僅か2段ほどの文章ですが、ホントその通り、とヒザを叩きました。

何人かの写真家、カメラマンが登場しますが、
話の中で必ず共通しているのは「これだけは譲れない」、
もしくは「ここを大切にしている」という部分が
ハッキリしているということでしょうか。





動きを感じさせることができないか、
と僕の場合はいつも考えています。

物理的な動き(ホントに動いている)というケースもあれば、
動いていなくても、息づかいのなものを感じさせるとか、
手法としてはいろいろと考えられるかもしれません。

人の場合なら感情や動きをフラットにせずに、
ナチュラルでありながらも、機微が伝われば、といつも思います。
感情が読めない、停滞したような撮り方はちょっと苦手です。

写真が他のメディアと大きく違うところは、
瞬間が撮れることだ、と僕はずっと考えています。

特にデジタルになってからは今以上に
その表現が生かされても良いはずです。





僕たちは日々の光景を流れる映像として見ていますが、
ハッとするような瞬間が時折あります。

それは人の表情の中にも存在しますし、
コップから溢れ出る、水道水のうねりの中にもあります。

さざ波を立てながら、湖面を渡る風のときもあれば、
何気ない人の仕草にもそんなものはあって、
驚かされる時もあります。

だからせめてカメラを構えたときくらいは、
そんな一瞬を捉えられないか、というのが僕の考えていることです。

 





 

 

738 「げげげ」 9月11日


何となく続いていた撮影がちょっと一段落し、
やっとプチプレッシャーから解放されました。

クライアント立ち会いのものが多かったのですが、
滞りなく終わり、ホッと胸を撫で下ろします。

本番には強い方ですが、それでも当日、現場に入らないと分からないこともたくさんあり、
不安のせいか「あれもこれも」と機材も多くなりがちです・・・。
でも始まってしまえば緊張もなくなり、吹っ切れるんですけどね。



20年もこの仕事をしていると、さすがに一通り撮れます。
何の予備知識もなく現場に行っても、それなりに撮れると思います。

でもなぜ緊張するかというと、おそらくより良いものにしたい、と思っているからでしょうね。
「あーハイハイ、ラフ通り、イメージ通りですね・・・」と言われるのがいちばん悔しい・・・。

「なるほどね」とか「あーもーそれでいいですよ」なんて言われた日にゃ、
クッソー!死んでもやってやる、と納得できるものが撮れるまで意地でもやめません・・・。

やはりここはプロの心意気を見せて、どうだ!と言えるものを撮りたいところです。
自分の達成感もあるし、仕事をくれた人に喜んでもらいたい、ということもありますしね。

「高揚感」というものもまた自分が求めているのだと思います。
これって一種の中毒症状ですよね。
いや、ほんと・・・。


話は変わり、先日、ある方の撮影をしました。
朝ドラが話題になっていますが、その御本尊です。
御歳88歳。

子どもの頃からこの方のアニメを見て育ちましたが、
まさかお会いできる日が来るとは感激です・・・。

「じゃあ次は少し笑顔でお願いできますか・・・」と言っても
笑顔なんだか、真顔なんだかよくわからない・・・。
もうどっか超越した感じがします。

まあ、それならそれでいいだろう、とパシャパシャ。
その場のノリでシャッターを切っていきます。

写真はどこか怒っているようにも見えるし、
目が笑いかけているようにも見えます。
どちらにしてもちょっと凄みのある表情でした。

ではまた。





 





737 「テレビ」 9月7日


週末はずっと撮影でした。
ひとつはレギュラーでいただいている、タイアップの撮影。

もうひとつは新しく銀座4丁目にできる老舗百貨店の新館の撮影。
ここではいくつかのお店のPR、ウェッブ用の写真を撮りました。

本館よりデカイ規模の店舗ができるのですから、すごいですよね。
不景気なんだか、景気がいいんだか、分からない感じです。

工事関係者の道具やら、商品搬入やらでエレベーターの前は長蛇の列。
こんなの並んでたらいつまでも上がれないよ、と思っていたら、
制作会社の人が「カワダさん、こっちこっち、いいから」と横入り・・・。

気持ち的には並びたいところですが、クライアントの手前もあるし、
並んでいたら上の他の人たちを待たせることになるし、
申し訳ございません・・と頭を下げてエレベーターに乗せてもらいました。

ガイアの夜明け(たしか・・)の撮影隊が入って来てたので、
ひょっとすると僕の撮影風景が見られるかもしれません。



いつも「そんなの関係ないや」と思っていたら、実は結構写されていて、
深夜放送をいつものようにぼんやりと見ていたら、自分が登場して、
コーヒーを吹き出したことがあります・・・。

それ以外にも何度か違う番組で写されていたらしく(僕は見ていませんが)
いろんな人から見たよ!と興奮気味に連絡をいただいたことがあります。
別に僕の番組ではないのですが・・・。

出て来るのなんて僅か数秒程度だと思うのですが、
テレビの威力を思い知りました。

ではまた。

 

 

 

 

 

 

736 「6年目」 9月1日


気がつけば9月。
早いですね。

このところ撮影やらレタッチやらで、
意外とカメラマンらしい毎日を過ごしています・・・(汗

今日はある出版社でブツ撮り。
社内で偶然、かつての太陽の編集長と会いました。
「よっ、カワダくん、久しぶり。東京も慣れた?」
「勘弁して下さいよ。もう東京も6年目です」
「おお、そうか、そんなになるか」
・・・てな感じです。

不思議とみんなそんな風に言います。
「ああ、もうそんなになるんだ」と。

誰ひとりとして「まだそれっぽっちなの」と言う人はいません。
なぜですかね。

まあ、おそろしく時間の経過は早い、ということでしょうね。
いや、ほんまにヤバいれす・・・。

チャオ。

 

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