775 「出版不況?」 5月25日


先月に引き続き、新幹線でニーガタへ。
今回はツバメ三条です。

前回は雪も多くて、北国の初春、
という雰囲気でした。

が今回、車窓から見える風景は鮮やかな新緑で、
日本の高地の清々しさが感じられました。
ひと月でこんなに季節は進むのですね。



ある企業のPR誌の撮影でしたが
取材で訪れる店はこのご時世にもかかわらず
どこも大繁盛しています。

東京も流行る店とそうでないところの
二極化が進んでいるような気がしますよね。

「安くて美味い」、もしくは
「高いけれど、他に変わるものがない」
ざっくりと言えばですが・・・。



これは僕たちの仕事でも当てはまると思います。

かつてあったギャランティの基準は
すでにかなりの崩壊が進んでいます。

僕たちのギャラはずっと右肩上がりでしたし
それが当たり前だと思っていました。

しかしながらこのところギャラ交渉が
とても増えた気がします。





ずっと昔に何度か書きましたが
出版不況といわれる原因は出版社が
広告収入に頼る本作りが原因、と僕は考えています。

読者よりもクライアントに気に入られる
そんな本作りをしていた。

そんな本を見てもすべてが広告くさく、
記事にも、もうひとつ説得力がない。
ミエミエで読者が白けてる・・・。

それからするとガサツではありますが、ネットの世界にこそ
僕らが知りたかった情報や真実があったように思います。



本が無くなるとは思いませんが
淘汰されていくことは仕方がないことなのかもしれません。

インターネットの台頭でヤバいかも・・と思っていたら
サブプライム、そして震災の影響でダメージはかなりのものです。

本が売れないのは景気が悪いから・・ということではなく
世の中のニーズが変わり始めている、
ということも大きいのかもしれません。

鉄鋼や繊維がピークを過ぎて斜陽産業になったように
今の体制のままでは出版業界もキツいと思います。

明らかに時代の需要は変わりつつあるし
そのことで焦らなくてもいいですが(焦ってもしょうがないし)
でも今まで通りにはいかないぞ!と
僕たちは覚悟を決める必要はあると思います。





まさかこんな厳しい荒波が自分たちの時代にくるとは・・・
という感じですが、嘆いていてもしょうがないので
前を向いて、陽気に行きましょう。

時間が経てば、多少は解決してるかもしれません。

ではまた。





 

 

 


774 「ヒッピー」 5月20日


昨日は朝から自転車で多摩川へ。

自転車道で意味なくブラブラ羽田まで行き、
帰りに自宅近くのハンバーガー屋に寄る。

店主 「よく焼けてますね。今日はお休みですか」(チラリと自転車を見て)
オイラ「あ、いえ、気分が乗れば、帰ってやろうか、と・・」

気分次第って一体、どんな職業・・・。


実際、手をつけていないレタッチが溜まっていたので
そろそろやり始めないといけない、と分かりつつも
朝起きるとものすごくいい天気。

これはもう行くしかない。



店主 「自転車も面白そうだけど、海に行って泳ぎたいなぁ」
オイラ「海まで行かなくても駒沢公園のプールは気持ちいいですよ。
    ただこの人たち、何やってる人なんだろう・・といつも思うけど」
店主 「というか、お客さんそう思われている、筆頭でしょうけどね・・」
オイラ「・・・」


フーテンの男チャリカワダ。
今日も東京の街を走ります。


H君が働く下丸子近くの多摩川。
遠くに川崎のビル群が見えます。
自転車道も広くてここは気持ちがいいです。










 

773  「原発。そして豊かさ」 5月11日 




先日、あるミュージシャンが「原発賛成!」
と叫んでいるテレビ番組を見ました。

人にはいろんな考え方があります。

その背景を知らずに否定することはできませんが、
今の世論に対して、この発言ができるのは、
それなりの考えがあるのでしょう。

ただ個人的には日本における原発は
難しいと考えています。

これだけ地震が多い国で、
かつ大地震が必ず発生すると
誰もが知っている場所に原発を建てる。

これは誰が考えたって、
首を傾げざるを得ません。








今、東電が叩かれていますが
電力会社の力だけで原発が
推進されるわけではありません。

最終的には原発を受け入れる
自治体がないと発電所を作ることはできません。

危険だと分かっている原発を受け入れる理由は
とてつもない額の補助金の為と言われています。

地方の海辺の町に大企業がやって来る。
巨額の税金が入り、補助金という名の
『迷惑料』が支払われます。

病院、老人ホーム、託児所、
大規模ホールなど、町の大きさからすると
考えられないような立派な施設が
原発の町にはあることが多いです。









昔、原発の見学に行った時、
分銅くらいの大きさの『ウラン』を
持たせてもらいました。

1センチ角にも満たない
陶器のようなカタマリで
一般家庭8ヶ月分もの電力が
まかなえるという話でした。

大きさからすると物理的に
理解できない感覚です。

いくら水をかけても絶対に消えない
という話でした。

水を掛けても消えない。
そんな炎が想像できますか。






 

解決すべき問題に先送りにしたまま、
その優位性をアピールし、
世界中に原発が増えていきました。

昔、よく海外を旅行していた頃。
まだドイツににはベルリンの壁の残骸があって
ペイントされた破片がその辺に転がっていた時代。

その時、ツーリストで話題になっていたのが
チェルノブイリで、事故から数年が経ち、
その後遺症が現れてきた時期でもありました。

モスクワに行きたいということもあり、
事故関連の書籍を何冊か読みました。

その当時、「原発はキケン」というのが共通認識で
スノッブな連中が集まると「原発に賛成か、反対か」
なんて話題がよく交わされたものでした。

電力会社のCMに竹村健一氏も「だいたいやね・・」といいながら
モーレツに原発を推進していました。
「これからの未来、原発なしでは成り立てへん」と。

今、思い返すと電力会社のCMは「原発は安全である」
ということの擦り込みだったのかもしれません。


気がつけば原発はキケン、なんて声高に叫ぶ人はいなくなり、
安全神話のようなものまで謳われ始めました。

おそらく推進派の言葉に洗脳されてしまったか、
もしくは日本の技術なら大丈夫だろう、というオゴリか
それとも原発そのものの存在に慣れてしまったのか。
あるいはそのすべてなのかもしれません。









責任の所在がどこにあれ、原発事故の保証は
必ず東電や国がしなくてはいけないのでしょう。

東電は原発被害者の方々と
きちんと向き合っていくことと思いますが、
原発推進に関わっていた、当時の与党、官僚、
学者、企業などは一体どこに行ってしまったのか。

対応が遅い、と言って総理を責めた
会津訛りの民主党議員。

昔、「原発は人を幸せにする」みたいな発言を
していたのに、ホントいい加減なもんです。



都内に社宅がある東電の社員は
早く福島に行け!と怒鳴られたり
スプレーで「ひばく」と車に書かれたそうです。

そんなことをやった人間の気持ちは
とうてい理解できるものではありません。

もうメチャメチャですよね。
自分のことしか考えていない。

日本人って昔からこんな感じでしたっけ。

もっと人に対しての配慮や、
品格のようなものがあった、
と思うのは僕の勘違いなのでしょうか・・・。

 

 

 








それともうひとつ。

原発の影響も心配ですが
テレビを見ていて気になるのは
人々の言動や振る舞いです。

被災地に訪れた総理に怒りをぶつける人々。
東電の社長に、土下座しろ!と怒鳴る人。

「国の方で早急に進めて頂きたい!」と
命令のような強さで叫ぶ首長。

そういう映像を見ていて
複雑な気持ちになるのは僕だけではないと思います。

実際、マスコミには「言い過ぎだ」という
抗議もあっ たようです。


なんだかこの反応は昔、拉致被害者の家族会が
小泉元首相を強く批判した時にとても似ています。

たしか拉致解決を先送りした首相に向かって、
「最悪の結果だ」と言ったように記憶しています。
怒りをぶちまけるような、とても強い口調でした。

日本中誰もが家族会を応援していましたし、
拉致された人々が帰れることを
心から願っていたはずです。

それがあの会見で掌を返したかのように
メールや抗議電話が家族会に殺到しました。

それを伝えられ、困惑し、狼狽した
横田早紀江さんの表情が今も忘れられません。


ただ震災の政府や東電の対応を見ていたら
怒って当然だと思います。

多くを失い、そして未来が見えない。
おそらく政府も東電も考えて
やれるだけのことはやっているのだと思います。

でも現在の対応の仕方では
被災者の心のケアにまで手が回らないのでしょう。

おそらく大切なことは被災者の方々が
自分の未来を見通せる安堵感なのかもしれません。

 

 




この先、日本がどのような発電方法の
電力を推進していくのか。
とても関心があります。

それを決めるのは電力会社でも、政府でもなく
おそらく僕たち日本国民なのでしょう。

それくらいの強い危機感や決意を
みんなが抱いていると思います。

そのための選挙権でもあります。
立候補者に対して「あなたは原発推進?反対?」
と尋ねて投票することだってできます。

例えば僕たちが「脱原発」を目指すとする。
それはイコール、多少不便な生活でも受け入れる、
と決めた証でもあります。










この国は本当に豊かなのか、と時折考えます。

年に3万人が自殺し、毎日、電車が停まり
それに対して迷惑そうに苛立ちを見せる、
そんな人が暮らすこの国が豊かなんだろうか、と。

この自殺者数は世界6位です。
5位まではベラルーシなどロシア周辺の
政情不安定な地域です。

政治もそれなりに安定していて
世界に誇る産業がいくつもあり、
いつでも好きなものが好きなだけ食べられ、
いろいろ問題はあっても、とりあえず先進国。

おそらく周りの外国からすれば
自殺をする理由なんて見当たらないでしょうね。

でも自ら命を絶とうとする何かが
間違いなく他の国よりもあるのだ、と思います。











そもそも豊かさとは何なのか。

これ以上先送りすることなく、
その言葉と向き合う必要が、
僕たちにはあるのかも知れません。




長くなりました。
すいません。

 









 

 

 

772 「新しくなりました」 5月5日


山崎のグローバルサイトがリニューアルされました。

ブランドストーリーという項目の中に
六つのアイコンがあります。

良かったら見て下さい。
ではまた。



http://www.theyamazaki.jp/index.html






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