843 「創造する理由」 7月25日


ずいぶんと書いていませんでした・・。
すいません。



レギュラーの仕事がいくつかありますが
それらが難しいのは、どうしても
単調になってしまいがち、というところです。

同じ人が、同じようなものを撮っていれば
同じような仕上がりになる、というのは当たり前です。

単発の仕事ならそれでも良いですが
連載ものだと飽きられてしまう、というか
人の気持ちを掴めなくなってしまいます。

それでアートディレクターからいつも言われるのが
「もっと印象の違うものを数欲しい」ということです。





例えばあるウイスキーのサイトであれば
10枚ほどの写真を使用しています。

でも実際には20パターン以上の
写真を撮影しています。

時間はほぼ2時間ですが
休憩無しの撮りっぱなしです。

単純にカット数を増やす、ということは
物理的に無理なので、これまでやらなかった
新鮮なアプローチをイメージする、という結論に。

言うのは簡単ですが、
それをカタチにするのは辛い・・・。





静かでありながら力強い。

ブランドイメージを壊さず、
でも表現がみずみずしくあること。

そんなことを考えるのは
かなりの苦しみであります。

新たな表現方法なんて
もう残ってるもんか。

そう叫ぶことができれば
どれほどスッキリするだろう、と思ったり。





でも僕が東京で学んだこと、もしくは知ったことは
苦しんだ数だけ、何かしら得るものがあった、ということです。

具体的な解決方法が見つかることは稀ですが
苦しみの前と後とでは、確実に自分の中で
何かが変化した、と感じることがあります。

もっと言い換えれば、タフでハードな時間を経なければ
新しい価値観なり、感受性は得られにくい。
そう思います。




自分が少し進んだ感じ。

未知だったものが僅かでも
理解できるようになること。

そんな芽生えのような気持ちが、新鮮であったり、
嬉しかったりするのだろう、と思います。




























842 「荒川サイクリングと絵馬」 7月11日


サイクリングコースランキングなるものがあり、
前回ご紹介した「しまなみ海道」は第一位。

そして家のそばにもランキング上位に食いこむ
「荒川自転車道」なるものがありました。



しかしながら淀川をずっと遊び場にして育ち、
今は多摩川をホームとする男カワダが
はい、そうですか、と簡単に荒川を認める訳にはいきません。

ならば一度行ってやろうじゃないの、と自転車を車に積み
首都高を使って、埼玉浦和の荒川河川敷に向かいます。



男カワダ、久しぶりにアタマをガツンとやられました・・・。

すんばらしい・・・。
サイコー!
アラッカワ、アラッカワ!(寝返りハヤ・・)



川幅の広さは日本一。
2.5キロあります。

ほとんど三茶から渋谷の距離です。
ちなみに対岸の堤防は見えませんでした。

コースは直線もありますが、カーブも作られていて
自転車を操作する楽しみが味わえます。



牧場ではオリジナルアイスクリームの販売もあり
森の中は「山梨か長野か・・・」と勘違いするよな深さです。

ここ河川敷だよね・・・と
何度も自問自答。

もう多摩川なんかと比較して
ほんと恥ずかしい・・・。



都心のそばにこんなところがあっただなんて。
久しぶりに興奮してしまいました。

 



自転車で五分ほどのところに
松陰神社があります。

都会の暮らしが息苦しくなったときなんかに
冷たい水を柄杓ですくって、手を洗ったり
賽銭箱に小銭を放り込んだり、吉田松陰の墓を
参ったりしています。



静けさがあり、空気が澄んでいます。
参道に入ったとたん、気配が違う感じがします。
世界が変わる、という方が正しいかもしれません。

「気持ちを鎮められる自分の場所」というものが
いくつかあって、ここもそのひとつです。

喧噪のパワースポットとは違い、
そこには気持ちの安らぎと静けさがあります。

本来はそれほど目立たない場所に
地味に存在していたものだと思います。

なんだか上手く言えないですが。






絵馬がたくさん吊り下げられていて
それを読むのが好きです(読んで良いのかはさておき・・)。

『◯◯高校に合格させて下さい!』とか
『国家試験突破!』とか
『姉の病気が再発しないよう』とか
『新築の防水工事が上手くいきますよう』とか
『運転がうまくなりたい!』とか
『ガンバル!』(これは笑った。それは願い事じゃないだろう)とか
『絶対◯◯と付き合いたい!』とか。



普段、暮らしの中で誰かの想い、というものに
触れる機会はそれほど多くないと思います。

でも当然ながらここにはそれが溢れています。
こんなに人はいろんなことを願っているんだ、と。
そう思うと少しだけ気持ちが温かくなります。



帰りの参道を歩きながら、考えました。
自分なら何を書くだろうか、と。

何でしょうかね。




ではまた。










 

 

 

841 「花としまなみ海道」 7月5日



なぜだかいつも駐車場に花が咲いています。

秋にはコスモスが風に揺られていたりして、
それらを踏まずに機材を積むのは
結構、骨が折れます・・・。



写真の花。

この場所には不思議と途切れることなく、
いろんな花が咲いています。

ホントはもう少し後退しないといけないながら
いつも車庫枠ギリギリに停車。

当然、車のドアを大きく開けて、
上半身を突き出し、バックするわけで
大雨の日なんかはずぶ濡れです・・・。

そんでもって赤外線をかいくぐる銀行強盗のように、
アクロバチックに足元の花を踏まないよう、
ヨロヨロしながら重い機材を出すのです・・。

やれやれ。







しまなみ海道。

サイクリスト、憧れの聖地で
ずっと行きたかったところでした。

仕事の帰りに時間を作って
レンタサイクルで、一日走ってきました。




午後からは晴れて来て、やはり日焼け・・・。
しかしながらこの峠を登りきるのはつらかった。

島に渡る連絡船を高校生と乗り込んだり、
大きな橋を自転車で渡ったり、という経験は
瀬戸内海の島ならでは、という気がします。

旅のオイシいところをギュッと凝縮したような
そんな面白味がここ、しまなみ海道にはあります。




今回は駆け足だったので、また時間をかけて
ゆっくり回ってみたいと思います。

ひと夏かけて瀬戸内の島々を巡る。
世界感が変わってしまいそう。

でもって、社会復帰もできなさそう・・・。
















840 「バランタイン 第4回」 7月2日


アップされました。

この仕事は基本的に
50ミリの手持ちです。

感度を上げ、ライブ的にガンガン撮って、
現像時にノイズ、色温度等補正し、
PSでフィルターをかけまくります。



ただ今回はウイスキーと佃煮のタテ写真で
90ミリのシフトを使っています。

この距離で50ミリだとピントが深くなるので
シフトレンズを使って、軽く逆アオリ。

ただ今回は佃煮が見えた方が良いので
ピントの来たものと合成しています。

おかげでフンワリしているんだけど、
見せたいところにピントが来ている、という写真に。

まあ、誰も気がついてくれませんが・・・。




レンズを絞ると背景の光源ボケが小さく、
おまけに 汚くなってしまうので
極力、絞りは開けて撮ります。

定常光であれば解放で撮ることも多く、
フレア感を楽しむこともあります。

ただカクテルを撮るときなど、
口の当たるガラス部分にピンを当てると
手で持つステムがボケて、失敗写真のように見えます。

だからと言って、レンズを絞ってしまうと
ガチャガチャした色気のない写真になってしまいます。

そういう時はステムピンの写真を撮って
「口の当たるガラス部分にピン」写真に合成。

そうすると見せたいところにしっかりとピントが来た
でもふんわりとした写真、が撮れます。

まあ、誰も気付いてないけれど・・・(涙





バランタイン、よろしければどうぞ!

http://www.ballantines.ne.jp/hotelbar/














839  「東京サイクリング」 7月1日


カメラマンのAズマさんと
タイ人のプカヤーディオ君と(ウソ。N君)
恵比寿の写真美術館で待ち合わせ。


その後、自転車で品川の原美術館に。

Aズマさん、クロスバイク。
プカヤーディオ、ロードバイク。
ワタシ、マウンテンバイクと
てんでバラバラのデコボコトリオ、
晴れ渡った東京の街を走ります。



原美術館のカフェで休憩。
しかしAズマさん、ずいぶん痩せましたね。



プカヤーディオ。
あ、いや、N君。

先日、ニコンサロンで
個展やりました。

アマチュアだった頃の彼を
昨日のように思い出します。




今回は杉本博氏、川内倫子氏の写真展でしたが
それぞれが勝手に写真を眺め、でも見終わった後に
誰ひとりとして作品について話さなかったのが、印象的でした。

写真展に一緒に行っているのに
そのことについて何ひとつ語らない。

今になって思えば、なんとも不思議な話ですが
でもそれぞれが静かであるが、深く写真と対峙し、
何かを感じとっていたのだろう、と思います。

もちろん感想を述べることは何の問題もないですが
あえて話す必要もないと僕は考えています。

それぞれが表現者として生きているわけだし、
自分がそこで何を感じ入ったか、ということは
自分だけが分かっていればいい。
そう考えています。



ある写真を見て感銘を受ける、ということもあれば
嫌いなタイプの写真に惹かれている、自分に驚く、
ということもあります。

内にある「心のゆらぎ」のようなものを感じることが
面白い、と最近は感じるようになりました。

少しは楽しめる余裕が出来てきたのでしょうか・・・。



 

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