944  「ネコとサカナ」 11月25日


ちょっと前、記事で読んだのだが
「日本のネコはサカナを食べる」ということが
外国人にとって驚きらしい。

それはサザエさんの影響であって
実際のネコがサカナを食べることはない、
と評論家らしき、その筆者は結んでいた。



昔ならともかく、今のネコがサカナまるごとを
食べる事なんてないだろう、と僕も思っていた。

しかしである・・・。





伊豆のある防波堤で釣りをしていると
どこからともなく野良猫がトコトコと
やって来て、そばに座る。

こちらのことには関心はないですよ、
とばかりに毛繕いなんて始める。

だだっ広い堤防でその互いの近さはあまりにも
不自然なのだが、やはりネコは知らんぷり。






そんなこんなしていると、竿先がしなり
15センチほどのサカナを釣り上げる。

防波堤の上でピチピチ跳ねるサカナ。
するとネコは低い姿勢で近づいて来て
パクッとサカナをくわえたのだ。

釣り針が付いていて危ないので
「こらー!離さんかー、ボケー!」
と釣り竿を立てる。

ネコは後ずさりして踏ん張り、
竿先は大きくしなる。

しばらくはお互い、引っ張り合う。
とうとうネコはサカナを離し、
それはボヨーンと空に跳ね上がった。

やれやれ針を外そうかとサカナを手繰り寄せると
アタマだけが千切れて、ブラーンとしている・・・。

「ひー!」

振り返るとサカナの胴体をくわえたネコが
コソコソと防波堤を走り去る姿が・・・。






5分ほどするとまた戻って来て
そばに座り、目を細めて敵意がない事を
こちらに知らせるのだ。

サカナが釣れる度、クレクレ言うので
針を外すと走り去ってどこかに持って行く。






納竿し、車に向かうと
駐車場でネコが群れている。

見ると小石まみれのサカナを
バリバリと骨ごと噛み砕いているのだ。

その迫力はすごくて、ああネコは
生魚を食べるんだ、と確認した次第。






野良猫たちは皆、毛並みがよくツヤツヤで
天然のサカナの栄養を享受しているのだ。




「釣れたの?」



子供はかわいい。
しかしタフなのだ・・・。



 

 



943 「福岡と富山」 11月16日



福岡空港ではラーメンを食べた。

空港にはラーメン屋が2軒あって
古くさい「ちくぜん」という店が美味い。



帰りは空港で明太子を買う。

悩んだが買ったのは小ぶりのものが
3本入った1500円のもの。

一本500円か・・・と支払の手が震えたが
アツアツのごはんに乗せて食すとおそろしい旨さ。

スーパーで売っている安物とはやはり違う・・・。



富山空港では寿司。

のどぐろ、氷見ぶり、白エビなど
旬のサカナを食す。

毎日変わる手書きメニューはすごかった。
聞いたこともないサカナの握りがたくさんあって
片っ端から、試してみたくなる。




食べ慣れてるような隣のおじさんが店主に向かって
「ここの店は日本の空港の中でいちばん旨い」と言ってた。

僕もすべての空港でメシを食べたことはないが
ここより旨い店を見つけるのは街場でも難しそう。

そうそう、富山のホタルイカは本当に旨い。
旬は春なんですよね。




しかしながら旅ロケはくたびれます。

ギャランティも拘束時間から較べると
決して効率の良い仕事ではありません。

朝、暗いうちに家を出て、
深夜クタクタになって帰ってくる。

都内で撮影している方が
よほど効率はいいです。




ただどんな事の中にも面白味を
見つけることはできると思っていて
その土地ならではの旨いものを食す、
というのもそのひとつ。

確かに金はかかります。

ギャラが飛んだのでは・・・と思う事もしばしばですが
でもあれ美味かったよなー、と後から振り返るとき、
少しだけ気持ちが温かくなる気がします。




旅や食は単なる経験であって
カタチとして残らないものです。

もちろん良い思い出ばかりではなかったとしても
それでも自分の暮らしを豊かに彩ってくれているんだろう、
とあらためてその面白味に気付いたりしているんですよね。





 







942 「スピード」 11月5日




連休の中、仕事で冨士スピードウェイへ。

ジャガーの広報誌で関谷正徳さんを撮影。

関谷さんは日本人で初めてルマン24で
優勝されたレーシングドライバー。

今は監督をされている。



これがそのレーシングカー。

空気も割れそうな排気音の振動はすごいです。
たぶん近くにガラスのコップを置いたら、割れると思います。



こんなところを全開で走りながら
抜かし合いなんかしたら、楽しいでしょうね。

おそらく興味のない方からしたら
何が面白いねん・・・という感じでしょうか。





いろんな面白さはあると思うのですが
僕なりの感想をひとつ言わせて頂ければ
スピードの魔力のようなものがある気がします。

僕も子供の頃からスキー、モトクロス、ウインドサーフィンなど
速くて,尚かつ飛べる、というこれらのスポーツに熱中しました。

普通に速く走るだけでも気持ちがいいのですが
スピードも体験したことのない速さに達すると
恐怖心とともに快感のようなものが生まれます。

その興奮と快感は恐怖心から解き放たれた後に感じるもので
恐かったはずなのに、またやりたくなる、という不思議な心理です。

「もうコントロールできなくなるかもしれない」というポイントに達すると
覚醒するというよりも意識が遠ざかるような、そんな感覚にも陥ります。




ただ多くのスポーツの場合、コーナーやカーブなどが存在します。
このコーナーをいかに速く駆け抜けるかで、直線の伸びが変わって来ます。

コーナーに速く入っても横滑りすれば失速するだけなので
丁寧なヒザでエッジをかけながら、スライドさせず、
進行方向にスピードを乗せていきます。



普通、コーナーに入る前には減速させるのがおキマリですが、
若い頃ってバカだから、そういうことができないんですよね。

減速させるなんて、オトコのすることじゃない、
という変なプライドがあって、ま、ほとんど
ノーコントロールになって撃沈します・・・。

でも大マグレで上手くいく時もあって
また快感物質が出ちゃうんですよね。

やれやれ・・・。

 

 

top